※Brand Engineeringはコンソーシアムという形態です。運営元のMusubi Inc.の実績もあれば、パートナーの実績もご紹介しています。概要日本初の静脈メジャー企業を目指されているリバー株式会社様(旧リバーホールディングス株式会社)、M&Aで会社の規模は大きくなる一方で、組織としての一体感が失われていくことへの危機感がありました。ひとりのある社員の方が抱いた危機感から本プロジェクトはスタート、改めて会社の存在意義を見直し組織のベクトルを合わせていくことがミッションとなりました。※本プロジェクトはリバーホールディングス株式会社の時の事例です。課題:ベクトル合わせと各社を横断する情報共有の仕組み経営理念はもともと存在しましたが、それが共通言語として社内で語られることはなく、意図するところの理解もない状態でした。よって、自分たちの仕事は何なのか、どこに向かおうとしているか、認識が曖昧な状態でした。また各社文化や制度も様々で、情報の共有も円滑に行われることはなかったため、静脈メジャーを目指すためには組織として一体感とパフォーマンスを上げることが急務でした。実施内容:理念の再構築と浸透施策の立案①まずはヒアリングや現場訪問、市場調査・競合分析を行い現状の把握。そもそもの市場環境やビジネスモデルを理解するため各種資料の確認やデスク調査の実施、各工場も含め社内の空気感を把握するため拠点訪問を行いました。プロジェクトメンバーへのヒアリングも兼ねて訪問し、プロジェクト発足の経緯や意図、メンバーに期待することなど丁寧に時間をかけて説明していきました。②現場主導での理念の再構築。私自身の業界・お客様社内の理解、メンバーのプロジェクトへの理解も深まったところから理念再構築のグループワークをスタート。自分たちは何者で、これからどういう方向に進むべきか議論に議論を重ねていきました。経営者の方にはあらかじめインタビューを実施、方向性としてブレが出ないように気をつけながら、現場の意見を中心に構築していきました。③理念体系の承認。実はプロジェクト開始当初、経営理念の刷新は予定にはなく企業スローガンとして採用することになっていました。しかし、メンバーや各工場の責任者の方々の意見もあり、理念の刷新を経営会議に提案しようということになりました。そこで各メンバーで分担し、各役員や責任者の方々へ現状含め提案の意図を一人ひとり説明していき、最終的に数回の経営会議を経て承認されることになりました。④シン理念の浸透と仕組み化への取り組み。次のテーマは理念の浸透。各社ベクトル合わせのため、絵に描いた餅にならないよう理念を浸透させていく必要がありました。ただ朝礼で唱和や掲示物を制作しても意味がありません。意味を理解し行動に反映してもらう必要があります。そこで、本プロジェクトでは改善活動をメインにした浸透活動にしていくことに。理念浸透とは積極的に言わず、※各社共通の改善活動プログラムを設けることを決定。ルールは「理念体系に沿って考えること」としました。この改善活動では、現場改善をメインとした組織のベクトル合わせ・各社情報共有・理念と行動のリンクが主目的で実施していきました。⑤各社各拠点のチームづくりと情報共有。改善活動を通じて、各社各拠点での活動が見える化〜共有が推進され、また提案を通じてメンバーや決裁者との議論されることで理念の意図するところが理解されていくことになりました。当初数人で始めたプロジェクトも各社各拠点の改善チームの発足により、数十名まで大きくなっていきプロジェクトとして大きく成長していきました。最後にこのプロジェクトは一人の社員の危機感から発足したものになります。理念浸透やインナーブランディングは経営者の積極的な関与がないと成功しないなど言われていますが、一人の社員の熱意が組織を動かすこともあります。実際に目の当たりにしなければ私も信じていませんが、本当にイチ社員が経営層を動かすこともあるのだなと感じた事例でした。主要プロジェクトメンバー横内 圭介(Musubi Inc.):調査・分析、戦略〜施策の立案と実行まで担当総合商社にて、主に製造業を中心としたマーケティング・営業を担当。15年以上に亘り、国内外メーカーの海外進出支援や営業・マーケティング戦略の立案から実行までを行う。2015年にMusubi Inc.を設立してから全く畑の違うブランディングの業務に従事。製造、建設、サービス、銀行、飲食、ホテル、運送、流通、リサイクルなど多くの業界を担当し、様々な領域の課題可決をコンサルタントとして担当している。