概要長野県になくてはならない金融機関として活動し続けるけんしんバンク様。学生の大手思考や地方金融機関の将来性への不安など、新卒採用での競争激化の状況を改善していくため採用戦略の立案から施策の立案・実行、最終的なクリエイティブまでサポートさせていただきました。課題:そもそも何を訴求すべきか。採用市場動向や学生の傾向に目が行きがちになり、そもそも自社の訴求すべきポイントは何か=特徴や強みは何か、定まっていない様子が見られました。改めて経営の方向性や現場課題からの必要な人材の想定、自社の理念・ビジネス・社風・制度・仕組みなどから訴求ポイントの仮説だてが急務となりました。実施内容:採用戦略〜施策の設計①社内アンケート調査の実施からヒアリング調査。まずは社内アンケート調査を行いました。共通する価値観や特徴、考え方など広く組織としての傾向を把握するため実施させていただきました。短い回答期間でしたが回答率も非常に高く、自由記述でのコメントやアドバイスも多数いただけたことからも社風の良さが伺えました。アンケートから得られた結果をベースにいくつか仮説を立て、そこから従業員の方へのヒアリングを実施、訴求ポイントの仮説検証や人材要件についてなど深掘りさせていただきました。②理事長ヒアリング。資料やアンケート調査、ヒアリング結果をベースにした戦略の方向性が経営方針と合わないとなると意味がありません。実際には①の調査中にヒアリングさせていただいたのですが、方針と戦略の仮説がズレていないかヒアリング形式で確認させていただきました。③戦略の方向性確認とコンセプトの立案。各種調査やヒアリングを経て導き出した戦略の方向性に問題がないかを確認、それをベースに採用コンセプトのコピーライティングをさせていただきました。何となくカッコいい!とかではなく、自分達を表している表現か相違がないかを入念に考えていただきました。④ブランドパーソナリティーの設定。コンセプトが決まった後、ブランドパーソナリティを数時間程度のグループワークで議論、自分達はどういう印象を与えたいのか、どうあるべきかを多数のビジュアルをもとに作成していきました。⑤採用向けカスタマージャーニーの作成。コンセプトやパーソナリティーも決まったため、ターゲットファネルに沿って施策やコンテンツを企画。予算の都合上、全ては実施出来ないためこのプロジェクトのタイミングではWEBサイトやパンフレットのリニューアルを行いました。⑥継続的な改善と施策の実施。現在このプロジェクトはまだ進行中で、まだ実施出来ていない施策の実行やその他改善など定期的なサポートをさせていただいています。最後に採用関係では特に戦略不在の施策実行が多く見られます。戦略なき施策はギャンブルになり、当たるも八卦当たらぬも八卦になってしまいます。少ない人数と予算で採用しなければならない人事の辛さの話はよく聞かれますが、だからこそ目的〜戦略の流れで考えてみてはいかがでしょうか。戦略あっての施策とそうではない場合では、ノウハウやスキルの蓄積速度が全く違うので、是非一度立ち止まって考えてみてください。主要プロジェクトメンバー横内 圭介(Musubi Inc.):調査・分析、戦略〜施策の立案と実行まで担当総合商社にて、主に製造業を中心としたマーケティング・営業を担当。15年以上に亘り、国内外メーカーの海外進出支援や営業・マーケティング戦略の立案から実行までを行う。2015年にMusubi Inc.を設立してから全く畑の違うブランディングの業務に従事。製造、建設、サービス、銀行、飲食、ホテル、運送、流通、リサイクルなど多くの業界を担当し、様々な領域の課題可決をコンサルタントとして担当している。今成 真也(chordmark):ブランドパーソナリティ、アートディレクションおよびデザインを担当都内デザイン事務所にアシスタントデザイナーとして入社後、ロジックもなく、ただ作るだけのデザインの現場と下請け気質のデザイン業界の現実に疑問を覚え、2008年、見聞を広げる為渡英。 かねてより、日本企業の統一性にかけたイメージ戦略に疑問を覚えていたため、ロンドンのブランディングデザインの素晴らしさに感動しながら、フリーランスデザイナーとして活動。帰国後、ベンチャー企業のブランディングをインハウスデザイナーとして担当。その後、クライアントと深くしつこく、そして丁寧にじっくりと関わることをモットーにchordmarkの屋号を設け本格的に始動。現在はブランド戦略に基づいたデザインのご提案を主な事業としながら、ブランド運用に関するサポートを承っている。(一財)ブランドマネージャー認定協会、第1級資格取得者。