※Brand Engineeringはコンソーシアム形態をとっています。そのため運営元のMusubi Inc.の実績だけでなく、パートナー自身の実績もご紹介しています。本案件はパートナーであるchordmarkの実績になります。概要オタクによるオタクのための事業を展開しているニジマチ様。エステ事業をメインにオタクの人たちが生きやすい社会にするための支援を行なっています。しかし、せっかく素晴らしい目的をもった事業を行なっていても、ついつい「マイナス5歳肌」などのどこかのCMで聞いたようなキャッチフレーズが飛び交っていました。そんなのはもったいない!と、差別化の難しいエステ事業におけるブランド構築をおこないました。課題:ターゲットとエステの接点「オタクとエステは縁遠いもの」というイメージが根付いています。オタクではなく、その真逆の「リア充」と呼ばれる人種の領域にあるイメージが一般的ではないでしょうか。どうすればビジョンを実現できるのか。それにはターゲットのニーズの把握と、それを実現する細かなサービス設定、そしてそれらを伝えるイメージが必要とされました。実施内容顧客調査からオタクのためのエステ事業のあり方を構築するオタク文化の理解と把握具体的ニーズの考察と顧客へのデプスインタビュー競合分析/自社分析ブランドアイデンティティやペルソナ、ブランドパーソナリティなどの世界観の設定市場の動向や競合分析、エステへの一般的ニーズの把握は参考程度に留め、本プロジェクトで一番重要視したことは、顧客理解とオタク文化の理解です。オタクと一言でいっても、ガンダムのような男子のロマンが詰まっている分野もあれば、BLという女性が見る分野もあります。そうした基本を抑えるだけでなく、いじめや偏見といった影の側面が、オタクの人たちには付き纏っていることを考慮しなくてはいけません。そうした社会的背景の中に存在しているカルチャーでもあるのです。そのため、まずはご自身もオタクであるニジマチ様の代表から、オタクの事情のヒアリングと、当時、新国立美術館で行われていた「日本のアニメ展」にも共に足を運び、オタク文化の理解を深めました。机上だけで語るのではなく、実際に足を運び、物に触れ、さまざまな「余計な話」をするからこそ見えてくるニジマチ様の特徴や思いも把握していきました。さらにお客様に直接お会いし生の声をお聞きした上で、ニーズの奥底にある潜在的ニーズの把握と分析をニジマチ様と議論。そうしてニジマチとして応えていくべきニーズを絞りブランド戦略を練っていきました。それらはすべてニジマチ様のビジョンを軸に考案しています。各ツールへの落とし込みとサービス企画そうして定めたニジマチさまが目指すブランド像は「オタク女子がぞれぞれの日常を頑張るためのお手伝いさん」。一聞すると子供じみたフレーズに聞こえるかもしれません。しかし戦略を実行できるものであることが一番大切なので、分かりやすく飾らない言葉でブランド像を定義しています。このブランド像を実現するためにも、ニジマチ様の代表が、ご自身で月一のイベント企画なども行なっています。ロゴやウェブなどのコミュニケーションツールの作成には、オタクの微妙な心理を反映しています。「オタクだけどオタクとバレたくない」という心理を多くの方がもっています。それらに配慮するために「見る人が見ればわかる」という仕掛けをデザインにいれています。このように、オタクならではの心理を掴みながら、オタクとエステをむすびつけていった案件です。主要プロジェクトメンバー紹介今成 真也(chordmark):調査・分析、戦略〜施策の立案、アートディレクションおよびデザインを担当都内デザイン事務所にアシスタントデザイナーとして入社後、ロジックもなく、ただ作るだけのデザインの現場と下請け気質のデザイン業界の現実に疑問を覚え、2008年、見聞を広げる為渡英。 かねてより、日本企業の統一性にかけたイメージ戦略に疑問を覚えていたため、ロンドンのブランディングデザインの素晴らしさに感動しながら、フリーランスデザイナーとして活動。帰国後、ベンチャー企業のブランディングをインハウスデザイナーとして担当。その後、クライアントと深くしつこく、そして丁寧にじっくりと関わることをモットーにchordmarkの屋号を設け本格的に始動。現在はブランド戦略に基づいたデザインのご提案を主な事業としながら、ブランド運用に関するサポートを承っている。(一財)ブランドマネージャー認定協会、第1級資格取得者。